Numer誌に掲載されていた矢野大輔氏のコラム
『独占公開、W杯の真実』を書籍化したもの。
(※現在でも、一部がWeb上で公開されています)
ザッケローニ氏が日本代表監督として就任してからW杯を終えるまで、
通訳として常に傍にいた矢野氏だったからこそ知りえた出来事が日記として綴られています。
「日本代表4年間の“真実”が19冊のノートに綴られていた。」
と、なにやら世間には公にできない“不都合な出来事を暴露する”内容を暗示しているかのような帯文ではありますが、
特定の選手やスタッフを過剰に擁護、批判する意図は一切感じられず、過激な不和や紛糾が起こったという記述もありません。
それよりも、通訳という職業のプロフェッショナルである矢野氏だからこそ気付けたポイントなどについて言及したもののほうが、
読んでいるこちらにも
「そんな事があったんだ!」
「そういう点にも気をつけなきゃいけない仕事なのか!」
感心させられ、面白く読めます。
(例として:
ザッケローニ氏は「プレッシャー」という言葉を、
英語の「Pressure」と、イタリア語の「Pressione」
の2つで使い分けていたそうで、
どちらで言ったかで指示の内容が違った為、
通訳する際には気をつけたそうです。)
あの頃の代表へと想いを馳せるもよし、
サッカークラブの通訳という職業を知る為の1つの入り口として参考にするもよし、な1冊です。
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